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コンサルタントはどうやって選べばいいのか? 勝てる場所が最優先なら

優先事項がそこまで狭い範囲の開業場所じゃない場合、例えば、「新潟市内なら、どこでもいいけど、勝てるところを提案してほしい」となると話は少し違ってきます。要はデータ上、もっともいいところを探してくることができる、その1でも出しましたが、畑や駐車場などのまとまった土地の地主を調べ、かつ交渉してくることができるコンサルタントが必要になります。新潟市内で勝てそうなところはまだ存在していると僕は考えています。西区、東区の一部にまだ20年後も人口が減らない地域があると思いますが、それ以外の土地では、概ね5-20%以上減ることがわかっています。果たしてそこで開業をするのかどうか。
人口が10%減るということは売り上げが10%減ることになりますので、仮に半分が利益だと仮定した場合、利益は20%減ります。800万円売上があり、利益が400万円だった場合、固定費は400万円です。売上が720万円になると固定費はほぼ変わらないので、利益は320万円になります。20%人口が減って受診者数が減ると640万円になりますので、固定費が400万円なら利益は240万円になります。このころには借金は払い終わっているので、このくらいでちょうどいいという発想もあるかしれませんが、大幅に利益は減ります。
 
現状、コンサルタントと話をしていると感じるのは「中央区で勝てる場所を探すのはどの科であっても難しい」ということです。新潟島内はほぼ無理だとの意見も聞かれます。
 
多分、このHPを見るのはDrが多いと思うので、ちょっとデータを出してみたいと思います。
 

 
 
これを見て、柳都地区で勝てる!というコンサルタントがいたら、ちょっとびっくりします。ちなみにこれらは新潟市のHPから見られるデータをまとめたものになります。普通に考えたら、白新地区、上山地区、鳥屋野地区、宮浦地区ならまだ人口が多いため、クリニックを出せるかもと感じるかしれませんが、一方で、すでにクリニックが多くあるのも事実です。鳥屋野地区は女池小学校、上所小学校地区に該当しますが、そこにあるクリニックは、完全なチェックであはりませんが、ざっと調べただけで、皮膚科2、眼科2、小児科5、内科9、整形5、泌尿器科1、耳鼻科2、外科1、婦人科1が該当します。
もう少し細かく見ると、15歳~64歳の人口が1.8万人程度います。内科で考えた場合、風邪の時に来てくれる人が該当する年齢ですので、風邪をひいて年に1回来てくれたとして、年に2000人程度になります。これを12ヶ月で割ると月150人程度になります。65歳以上は6700人程度いますので、これを9で割ると750人程度になります。つまり月平均で900人程度がmaxになる可能性があります。ちなみに、風邪を引いた時、耳鼻科に行かれる方もいますので、さらに減る可能性もあります。また、病院に通院している人もいます。また、当然昔から開業している所には多くの患者さんがいる可能性が高いので、新規で開業した場合の患者数の伸びはかなり遅いと思われます。
 
一方で、メディカルモールやショッピングモールにクリニックを誘致することに長けているコンサルタントもいます。どちらが勝てるか?は正直わかりません。それぞれの考え方、科、診療スタイルにもよりますので、そこの判断は開業医になるDrが自分の「責任」で判断しなければなりません。ただm3や医療系のサイトのデータをみると、メディカルモールの方が戸建よりは、一般的に黒字までの期間は短く、集患は楽であるというデータがあります。そのことから、メディカルモールでの開業という選択肢もあり得るとは思います。メディカルモールでは、駐車場がある程度想定される患者数に応じて作られているケースもあり、メリットも多くあります。ただ一箇所がすごく繁盛した場合でも、駐車場は等分で払うケースもあり、自分のところは患者が少なく、駐車場あまり使わないのに、他の繁盛しているクリニックにくる患者が使っているというケースも起こり得ます。
 
 メディカルモールにせよ、戸建にせよ、今の新潟の状況を理解できていないコンサルタントはやはり避けたほうがいいと考えます。コンサルタントの今後の人口動態の考えを聞いて、明らかに間違っているようであれば、そのコンサルタントを避けるというのも一つの手かもしれません。